研究者プロフィール

  • 現職: 博士3年(2025年現在)
  • 博士課程時代の分野: 医学、健康・スポーツ医科学、ダンス、身体活動
  • 博士課程時代の研究テーマ: ダンス・身体活動による外傷・障害・疾病の予防に向けた解析と健康維持・増進効果の評価

博士課程の1日の研究スケジュール

時間帯内容補足・ポイント
8:30〜11:00自宅で英語学習や論文執筆月曜のみオンライン英会話レッスンを受講、その他は朝食をとりながら作業を始める。
11:00〜12:00研究室到着 文献検索や発表資料の作成集中力が切れたら、午後からのミーティングに合わせて研究室に移動する。
12:00〜13:00ラボ内論文抄読会毎週火曜日のみ開催。
13:00〜13:30昼食・院生らとの雑談研究の進捗をお互いに知り、小さな悩みを解決する。
13:30〜15:30データ解析や発表資料の作成PyCharmを使ったデータ解析、結果の考察など。
15:30〜19:00ミーティングや勉強会or作業の続き毎週木曜日に指導教員へ進捗報告と相談をする。
19:00〜21:00ミーティングor自由時間ミーティングがない日は、ダンスサークルの練習に参加したり自宅でゆっくり過ごしたりと、研究以外の時間を積極的に設けてリフレッシュする。忙しい時はこの時間も作業を進める。

研究生活で使っているツール

  • 研究系ツール: PubMed, PyCharm,
  • 仕事系ツール: ChatGPT, DeepL, Grammary, Mendeley, Paperpile

研究環境

  • 指導教員数: 担当指導教員2人 (講座全体で教員9人)、PTとして相談できる人
  • 指導スタイル: 週一で複数の院生が指導教員にオンラインで進捗報告をする時間があり、フレンドリーに相談、ディスカッションしている。
  • ラボ構成: 講座全体: 教員9人 共同研究講座教員:5人、研究員3人、学生18人
    • 2つのキャンパスで、バイオメカニクス(ヒト、関節)、細胞実験・動物実験もある
    • 他の研究科、講座の講義を受講できる(大学院副専攻プログラム・大学院等高度副プログラム)
  • コアタイム: 特になし。固定のミーティングへの参加は必須で、それ以外の時間は自己管理。
  • 研究室の長所: 「スポーツ医学」、「神経情報学」の2つの教室によって構成され、それぞれの専門性を生かした研究を実施している。資金と設備も充実しており、研究内容も多岐にわたるため、自分の研究や研究に関連した活動を広げられる。留学生との会話やラボミーティングは英語で行われるので、英語力も鍛えられる。
  • 研究室の短所: 自分の頑張りが進捗に直結するので、自己管理が難しい人にとっては難しい環境かもしれない。

プライベートとお金関連

  • 主な休日(研究室に行かない日)はどれぐらいある?: 土日、祝日はほとんど行かない。ラボ内の発表担当や締め切り前には行くこともあり、逆に平日に休みを取る時もある。
  • 休日は何をしている?: 趣味(ダンスサークルの練習や一人旅)や課外活動、家事が中心。 
  • 主な収入(学振/RA/TA/奨学金/バイト等): JST(18万円/月)
  • バイトとの両立は可能?: クリニックで非常勤の理学療法士として勤務していたが、現在はしていない。研究室メンバーには社会人院生、非常勤勤務をしながら学業を両立する人が多くいるので、自身の時間管理能力次第で両立は可能。
  • その他: 奨学金は無いが、ユネスコ研修プログラムの1期生としてフランス滞在中はJEESから10万円/月の奨学金を受給していた。国民健康保険に加入し、年金は学生控除申請をして認定されているので今のところは支払っていない。
費用月額(円)
家賃+光熱費15,000(大学寮のため安い)
食費30,000
生活雑費30,000
学費0(授業料免除)
税金+保険など(約80,000?/年)
娯楽費50,000

博士課程進学を決めた理由

  1. 幼い頃からダンスを習っており、学部時代にダンスで怪我をした経験から、ダンサーの怪我の発生メカニズムや予防について興味を持った。
  2. 卒業研究で配属された研究室でダンス医科学研究に携わる先輩と出会い、ダンスと医学を融合した研究の存在や研究活動の魅力を知った。
  3. 興味のあることを突き詰める自身の性格と研究活動の適正が高いと感じ、一生ダンスに関わっていくために研究者という道が最適だと確信し、博士号の取得は必須であると感じたため。

修了後の進路

  • 自分の周りの博士学生の進路: スポーツメーカー、病院関係、大学の研究室が多い。
  • 博士課程のスキルについてどう思う?: 博士課程という期間において、論理的な思考力や研究の遂行力に加えて、自己管理能力、後輩の指導といった多面的なスキルを得られると考える。どの進路選択をしたとしても、それらのスキルは重宝されると思う。
  • 博士課程で得た研究以外の力: 英語力、研究計画から論文投稿までを遂行する自己管理能力、自身の専門性を活かした地域活動・国際的な活動
  • 修了後の進路(希望):大学で研究・教職、海外研究室でポスドク
  • 将来への楽しみ: 興味がある分野に従事できること、好きなことに一生関われること。
  • 将来への不安: 大学の研究・教職のポストに就くには競争率が高く、収入が安定しない可能性があること。定住できるかどうかも未確定であるため、ライフプランを立てにくいところ。

これからの博士学生への率直なアドバイス

博士課程進学前に知っておくべきこと
自分が解決したいと感じる社会課題や研究課題を明確に持っていることが重要だと思います。明確であればあるほど、研究計画を立てる指針になりますし、決して短くない博士課程の期間をモチベーション高く過ごせると思います。また、自分がやりたい研究活動を円滑に進めるためにも、研究室選びは最重要と言っても過言ではないと思います。

覚悟しておくべきこと
家族や友人といった周りからの理解を得られないことや、将来への漠然とした不安を抱えることは、博士課程の学生は皆経験するのではないでしょうか。それでも博士号を取得するという覚悟を持つ人が進学するのだと思います。実際に私は、両親に理解してもらうために時間がかかりました。もしかしたら今でも、博士課程とは何なのか、理解してもらえていないかもしれません。それでも今では応援してもらえるところまで来ました。将来への不安よりも、やりたいこと、私にしかできないことが博士課程にあるのだと、時には根拠のない自信で突き進んできたようにも思います。覚悟も必要ですが、そんな鈍感さも必要だと思います。

最後に一言

「楽しい」「もっと知りたい」といった感情が私の博士課程を支えてくれています。むしろ、それだけかもしれません。私は博士課程において研究力を磨くだけでなく、地域でのダンス指導、国際機関での研修といった様々な活動に参加する機会に恵まれました。指導教員のご指導と研究室のメンバーの助けをもらいながら、研究室外にも多くのコミュニティーを持つことで、常に新しい人に出会い、情報共有し、自身の研究活動がアップデートされています。また、近年は博士課程の学生への支援やコミュニティが増えてきました。博士課程の学生と、民間企業や国際機関などとのつながりも広がっていると感じます。博士課程は大変だと言われますが、博士課程の学生の境遇改善に伴って不安も減り、私にとっては楽しいが勝る期間です。特に年数を重ねるほど、学会などで知り合いに会う機会が増えるなど、どこに行ってもホームのようになっていきます。これからの博士課程の皆さん、今後どこかで出会えることを期待しています。

研究生活の一幕

2023年の国際ダンス医科学会での発表
ダンスという共通言語を持った海外の研究者らと共に様々なディスカッションを繰り広げることができました。国際学会は貴重な経験を積めますし、海外にコミュニティーが広がるので、またぜひ発表したいと思います!